指先小宇宙。

本・映画・音楽などの主観的な感想。マイワールド万歳。

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恩田陸 「私の家では何も起こらない」


書店で見かけて、装丁とこのタイトルにやられました。
なに、この逆に不安をあおるタイトル(笑) しかも帯に書かれた言葉がこわい。
「この家、あたししかいないのに、人がいっぱいいるような気がする」
・・・気になる!
これはもう、怖い話好きで恩田さん好きの私に買ってくれと言ってるようなものですね!?


丘の上の幽霊屋敷と呼ばれる家を舞台にした短編集です。
それぞれ語り手が、この家について自分について語っていきます。
言ってみれば、家の歴代記。家が主人公だといってもおかしくはない。

この家でいくつかの忌まわしい事件が起こっていて、それでも持ち主は細々と絶えません。
幽霊屋敷だと恐れる一方で、この家に魅せられるように近づいていく人たち。
そんな人たちの語る、この家での出来事。
家の持つじんわりした空気、息遣い、匂いがひたひたと忍び寄ってくるようで、読んでいる間、かすかな怖さがほんのり持続している感じでした。

っていうか、恩田さんの本って、たいてい怖いんですよね。苦笑
ホラーだけに限らず、恩田作品は夜中に読んだりすると背筋がゾクゾクするような雰囲気があります。
私の場合、ホラーやスプラッターみたいな直接的な怖さより、雰囲気での演出の方が断然怖いと感じるので、この本で感じられる、ほどよい恐怖は好きですね。もちろん怖いんですけど
はっきりとした怖い描写なんてしてもらわずとも、自分の想像力で得た映像の方がはるかに怖い。
それにしても、アップルパイを焼く二人の姉妹はこわかった!

好きな話は 『俺と彼らと彼女たち』 です。
この話を読むと、途端に恐怖の対象だった彼らに、ほんの少しの親しみがわいてきます。
「死んでる人間なんざ、可愛いもんさ」という彼の言葉通り、彼ら彼女たちが生きている間にしていたことのほうが本当に怖いことなんだと。

読み終えてみて、怖いという感覚に対する愛情をすごく感じました。
それと同時に、幽霊とか目に見えないものを特別扱いしすぎなんだな、とも思いました。
この家のある住人が言います。

「この世に幽霊屋敷じゃない屋敷なんてあるのかしら」

ほんとそう。
自分が今立っている場所にだって、いろんな人の命が積み重なっているわけだし、たくさんの人が生まれている以上、たくさんの人が死んでいく。
そんなの考えてたら、世の中、幽霊でいっぱいですよね。苦笑


私の家では何も起こらない (幽BOOKS)私の家では何も起こらない (幽BOOKS)
(2010/01/06)
恩田 陸

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「私の家では何も起こらない」恩田陸 (幽BOOKS)

この家、あたししかいないのに、人がいっぱいいるような気がする・・・・・・ ようこそ、丘の上の幽霊屋敷へ。恩田陸が描く、美しく不穏なゴーストストーリー。 小さな丘の上に建
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